記載:2020年9月4日
部屋の掃除をしていたら,学生時代に使用していた血糖測定器が出てきました.穿刺針がとっても太く,ビックリしてしまいました.
血糖測定器は,簡便に現在の血糖値を知ることができる便利な機器ですが,
指先に針を刺す必要があり,痛みを伴います.
特にインスリンを使用している患者さんでは,1日に何回も血糖測定を行う必要があり苦痛に感じている方も少なくありません.
今回は, なるべく痛みを伴わずに血糖を測定する方法をご紹介します.
1. 穿刺針を細いものに変更する
昔からの血糖測定器を使用している方は,試す価値ありです.
単純で,かつ効果は一番大きいです.
仕入れなどの関係のため、総合病院などではひと世代前の機種が導入されていることが多いです。
穿刺針だけ自費購入して、自分が好きなモデルを使用することができます.
自分の患者さんで,穿刺針のみ自前で購入している方もいらっしゃいます.
「ゲージ」「G」の数字が大きいほど細いです。
なお,2020年9月時点で一番細いモデルは33ゲージモデルです(写真右)
Amazon等でも簡単に購入が可能です.
参考までに,自分が小学生の頃に使用していた穿刺針を並べてみました.
左から,
- 28ゲージ(0.18mm, 発売時期不明.2000年より前?)
- 30ゲージ(0.14mm, 2005年発売)
- 33ゲージ(0.08mm, 2020年発売)
になります.
写真だと少しわかりづらいですが,実際に刺してみると,痛みの差は歴然でした.
また,昔は針がむき出しでしたが,現在はなるべく針が見えないように設計されていますね.
2.皮膚に強く押し当てながら穿刺する
毎回,同じ深さに設定しているのに,うまく採血できる時とできない時がある方.
ボタンを押すさいに無意識に指から離れている可能性があります.
実は,人間の神経は「痛覚」よりも「触覚」が優先されるようにできています.
そのため,
針が刺さった! →「痛覚」よりも,
皮膚が強く押されてるな~ →「触覚」のほうが優先されます.
皮膚に強く押し当てたら,深くまで刺さって逆に痛くなるんじゃないの?
と思われがちですが,実際は逆のことが多いです.
一度,穿刺する深さを浅めにして,
代わりにグッと強く指に押し当てて穿刺してみましょう.
3.消毒液を完全に乾かしてから穿刺する
消毒液が完全に乾かないまま穿刺すると,消毒液の刺激で痛みが起こることがあります.
4.指先ではなく指の側面を穿刺する
病院での指導のさいは,指先を刺してくださいと言われることが多いですが,指先は神経が集中しており痛みが強いです.
指の側面だと痛みが少ないことがありますので,毎回違う場所を試してみて下さいね.
いくつか考えられる方法を挙げてみましたが,
他に良い方法などあれば,コメントやTwitterなどで教えてくださいね.