本日の記事は文献でもなく,ただの愚痴になっちゃいます.
糖尿病の方をとりまく社会や医療者からの偏見,差別はスティグマとよばれ,昨今の糖尿病診療で問題になっています.
それを受けて,2019年8月,
日本糖尿病学会と日本糖尿病協会は,合同委員会を開催し
糖尿病患者への差別,「スティグマ」をなるべく減らすため活動を行うと声明を出しました.
日本糖尿病学会・日本糖尿病協会合同 アドボカシー活動|公益社団法人日本糖尿病協会
(上記Webサイトより引用.)
上図はホームページで公開されているもので,
糖尿病患者は,市民や社会,医療従事者からも差別・偏見(スティグマ)を受けており,さまざまな不利益を受けています.学会や協会ははそれに向けて介入していきますよ,という図になります.
昨年,この図を見て,糖尿病患者でもある自分は,とても嬉しかったことを覚えています.
その後,時は経ち2020年5月,日本糖尿病学会からのメールにて
糖尿病学会員専用の新しい所得保障保険,医療保険,がん保険の案内メールが来ました.
【 学会員専用 】★ 会員のみなさま専用保険 新発売 ★【所得・医療・がん】|一般社団法人日本糖尿病学会
医療保険のほかにも,病気などで働けなくなったとき用の所得保障の案内も.
これをみて,
「お,わざわざ案内するということは,もしかしてアドボカシー活動の一貫で,糖尿病患者も適応になったのか!?」
と期待しパンフレットを取り寄せました.
しかし,パンフレットには変わらず,「お受けできない疾患」に「糖尿病」の記載がありました.
ずーん.
もちろん,日本糖尿病学会は,外部保険会社へ委託しているだけなので,
学会は何も悪くないことは,わかってます.
糖尿病だと,さまざまな病気も合併しやすいため,保険に入りにくいことも,わかっています...
ただ去年作った図に「生命保険」にも介入することをわざわざ載せといて,実際にスティグマ満載の保険を斡旋しているのは,学会として矛盾した行動なのではないかと思ってしまいました.
いつか学会の活動が実を結び,変わることを祈っています.
愚痴でごめんなさい.
でも,糖尿病患者が入れる医療保険,高すぎです...
記載:2020年9月11日
更新:2020年9月11日(タイトルを修正)