ここ10年でメトホルミンは再評価されている

記載:2020年8月25日

この論文を一言でまとめると:

この10数年間でメトホルミンは再評価され,
第一選択薬としての使用割合が上昇している.

 

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 Long-term Trends in Antidiabetes Drug Usage in the U.S.: Real-world Evidence in Patients Newly Diagnosed With Type 2 Diabetes

PMID:29109299 

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

 

 〇背景:

  • ここ十数年で,DPP-4阻害薬やGLP-1受容体作動薬,SGLT2阻害薬など,糖尿病の治療薬の選択肢は増え,古いものから新しいものまで多種多様である.
  • 治療ガイドラインは日々更新されているが,薬剤費,副作用などの点から,実際は(リアルワールドでは)どの薬剤が選択されているのかは不明のため,検討した.

〇対象と方法:

  • 英国の投薬記録データベース(U.S. Centricity Electronic Medical Records)を用いて集計を行った.
  • 糖尿病治療薬を処方された18歳から80歳の2型糖尿病患者1,023,340人を対象とし,処方薬の推移について集計・解析を行った.
  • 1型糖尿病,妊娠糖尿病,18歳未満,80歳以上の患者は除外した.

〇結果:

  • 第一選択薬に関しては,メトホルミンがじわり上昇傾向であり,60%(2005年)→77%(2016年)と上昇していた.
  • 第二選択薬はSU薬がトップであったが,チアゾリジン薬と共に第一/第二選択薬としての使用割合が減少傾向であった.
  • SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬,インスリン療法が第二選択薬としてじわり上昇している.

文献から引用:

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A:第一選択薬,B:第二選択薬.

縦軸は使用割合(%),横軸は年推移.

〇結論:

  • メトホルミンは再評価され使用割合が増えたが,第二選択薬としては未だSU薬の使用が多い.
  • 第二選択薬としてインスリンが使用される割合が増えている.

 

ちなみにメトホルミンやSU薬は,DPP-4阻害薬やSGLT2阻害薬の10分の1以下の薬価です.また,早期にインスリンを使用することが今後の治療予後につながることが報告されており,その影響もありそうです.